病児保育と小規模認可保育園の株式会社マザープラネット代表 藪本敦弘(Yabumoto Atsuhiro) Official Web Site

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ボランティアという名の技術・時間・労働力の搾取

ときどきネットを騒がせたりするデザイナーやプログラマーへの「無償(ボランティア)又は格安でやってください」問題よくあるケースとして「今後の実績になるから」「いずれ恩返しをするので今回は無償(ボランティア)またはなるべく格安でやって」というお願いがセットになります。特に起業をしたばかりの人にこの手のお願いが多いような気がします。

市民活動やプロボノ的にデザイナーやプログラマー自身が、「自分の意思」で自主的に参加をしているならともかく、民間企業の人間がどんなに懐具合が厳しくてもこうしたフレーズを、こうしたプロに向かって最初から条件として言ってはいけないと私は思います。

 

特に地域で起業をしている人にありがちなのが、地域の友だちや知り合いなどのプロにお願いすることが多いでしょう。基本的にそれでご飯を食べている人達なので、表では「いいよ〜」と言ってくれるかもしれませんが、内心はどうでしょうかね? あまりいい気はしないのではないでしょうか? それがいくら「この先でお仕事紹介するので絶対損をさせないです!」と言っていてもです。友だちだから、知人だから断りにくいというその人の心理的な抵抗感をうまく利用しているだけなのではないでしょうか?

 

プロに無償もしくは格安で仕事を依頼する(もしくは甘える)人は、「手に職」型の人たちがその技術や感性をお金に変えて生活をしているということを理解できていないのではないでしょうか? もしくは自分の会社が逆の立場になったときどう感じるか?ということを想像する想像力が絶望的に欠落しているかのどちらかだと思います。「技術」や「感性」はその人達にとって大切な「商品」です。そのことを意識せずいくらその後の商談やチャンス(しかもそれも具体的な約束すらされていない)ものを提示して、タダでその「商品」を手に入れようとする行為がどれだけ恥ずべき行為か、よく考えた方がよいと思います。

 

会社経営をしていていると一番かかるコストは何でしょうか? それは人件費であり、突き詰めるとその人たちの「時間」です。ですから、雇用される多くの人はその「時間」を、会社や取引先との間で「契約」という名前で金銭に交換しているのです。そして、こうした「手に職」型の人たちにとって、一般的な雇用とは別に「時間」に「付加価値」が生まれます。それが「その人ならではの味」だったり「テイスト」というものです。それを総じて「技術」「感性」というのです。

また、素人にはそうした人がお願いした仕事をチャチャッとやっているように見えますが、それも違います。「チャチャッとできるように」訓練してきたり、勉強をしたり、経験を積むという過去の時間への投資があります。

そういう原理原則があるなか、友だちや知り合いに「無償」「ボランティア」を依頼者側が要求することがどれだけ失礼なことか分かるかと思います。乱暴な言い方をすれば「パソコンショップに行って、次の(約束は出来ないけど)大きな取引を紹介するから(自分が発注するわけではない)このパソコンをタダにしろ」と言っているようなものです。おかしいですよね?

 

ですので、(特に地域社会において)こうした行為はやめていただきたいですし、それを「お金がない私を助けてくれる人大募集」的なストーリーで他人を巻き込むような行為を私は好きではありません。自分の懐が苦しくて今のままだと満足なFeeを出せないのであれば、その人に負担を求めるのではなく自分が別のお金を生み出す工夫をすればいいんです。(その時点で、そもそも依頼をする資格がないという考えも私はあります。)仕事を受ける側であるプロの方が、その人の苦しさを享受しないといけないのでしょうか? 美談ストーリーに仕立てることで、そこに一種の同調圧力を生み出すような流れはおかしいと思います。

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