1Feb

創業して間もない企業にとって、最も重要なのは「信頼資本」の形成です。
どれだけ立派なビジョンを掲げていても、市場ではまだ何の実績もない「弱者」であることを忘れてはいけません。
そんな状態で生き残り、成長していくためには、まず自分を信頼してもらうことが何よりも大切です。そのためには、何よりも先に「give」を最優先しなければいけないと私は考えています。
創業直後は、自分のスキルやサービスがどれほど素晴らしくても、それを証明する手段がありません。
だからこそ、目の前に現れた縁を大切にし、徹底的に貢献することで信頼を積み上げていく。
ご縁があった人に喜んでもらうことを最優先し、その成功を積み重ねることで自然と評価と実績が生まれます。信頼を得ることができれば、そこからまた新たなご縁が生まれ、雪だるま式にチャンスが広がっていくのです。
そうした状況だからこそ、特に創業初期は一つの武器をとことん磨き抜くことが重要です。
どんなに幅広いスキルを持っていても、すべてを中途半端にアピールしてしまうと、何の専門性もないように見えてしまいます。むしろ、一つの分野で圧倒的な価値を提供できるように研ぎ澄ませ、その力を縁のある人たちに全力で還元することが、結果的に大きな信頼へと繋がります。
また、ビジネスにおいて「人脈が大事」とよく言われますが、それ以上に大切なのは、縁のあった人に対してどれだけ喜んでもらえるかです。
目の前にいるお客様やパートナーとのご縁は、まるで蜘蛛の糸のように脆く、繋ぎ方を間違えると簡単に切れてしまいます。だからこそ、一つひとつの縁を丁寧に扱い、感謝の気持ちを持って最大限の価値を提供し続けることが、結果的にビジネスの成長へと繋がります。
こうした信頼の積み重ねを高速で回していくことで、気がつけば自分のいる世界が変わっていることに気づくはずです。
創業直後は、自分の力だけで突き進もうとするのではなく、目の前の人にどれだけ貢献できるかを意識しながら、一つひとつのご縁を大切にしていくことが、成功への最短ルートなのです。