25Jan

先週末より、遅まきながら録画をしていた「下町ロケット」を見始めました。どうしても毎週同じ時間にリアルタイムに見るのは難しい仕事をずっとしてきたため、録画によって見るというのが週間づいてしまっています。まぁどうでもいい話なんですが。結構好きな部類の作家である池井戸潤氏の原作に加えて、主演がこれまた大好きな阿部寛さんということもあり、私にしては珍しくドラマを見るという状況に。
研究者の道をあきらめ、家業の町工場・佃製作所を継いだ佃航平は、製品開発で業績を伸ばしていた。そんなある日、商売敵の大手メーカーから理不尽な特許侵害で訴えられる。圧倒的な形勢不利の中で取引先を失い、資金繰りに窮する佃製作所。創業以来のピンチに、国産ロケットを開発する巨大企業・帝国重工が、佃製作所が有するある部品の特許技術に食指を伸ばしてきた。特許を売れば窮地を脱することができる。だが、その技術には、佃の夢が詰まっていた――。
男たちの矜恃が激突する感動のエンターテインメント長編!
第145回直木賞受賞作。
(公式サイトより)
昨日第2話まで見終わったのですが、ものすごく考えさせられるシーンがありました。
佃製作所の危機にあたって社内が分裂していく様子が第2話の前半に描かれているのですが、そのときに社員から社長である佃航平(阿部寛)が言われているシーンがものすごく切なかったです。その場で社員から、会社の危機を招いた要因の一つに、金になるかどうか分からない「研究開発」につぎ込む姿勢がある。と厳しく糾弾されます。(もちろんメインバンクからも同じように指摘され、融資を断られて窮状に追い込まれるわけなんですが)
社長(経営者・経営陣)の考えていることは分からない。
これって、どの会社でもよく言われることだと思います。下町ロケットでも佃航平は同じことを色々な社員から言われていました。その度に、社長である佃航平の気持ちが痛いほどよく分かり、目頭が熱くなってしまいます。
経営者・経営陣・社長は、会社の5年後・10年後それこそ20年後を見通して仕事をしている場合が多く、足元の話については「そこから引き戻した意思決定」になります。一方、社員は今の仕事の延長上として、「どうすればいいか?」ということを考える傾向が強いと思います。経営者にとって会社を存続させること、これこそが第一義だと私は思っています。そのために、本当に日夜24時間365日、会社のことを考え続けるのです。どうしてもそこの差が、同じ事象を見ても社員と違う判断する要因になっているのでしょう。
視界の先に何を見るか? 視界の先に何を見ようとしているか?
ここの意識が経営者には常に求められるし、経営者と社員の考え方の違いになると思います。