7Mar

私はその仕事についている人たちの集団としての「品格」というものが社会的価値を高めていくものと考えています。
例えば、キャビンアテンダント(CA)さんと聞いたとき、パッと頭に浮かぶ印象はなんでしょうか?
多分、礼儀正しい、丁寧な対応、きれいな言葉遣い、聞き上手、笑顔 etc
色々なポジティブな印象が頭に浮かばないでしょうか? 実はこれこそが、社会的価値の源泉になっているものだと思います。そして、社会的価値が高いと”周囲の方からみなされれている”仕事ほど、その対価として高い報酬を得られるような社会の仕組みになっていると考えています。職業に上下はありませんし、そこは誤解しないようにしてください。あくまで、社会的な対価というものは、自分たちがどう考えているかではなく、社会という「他者」が決めるものだからです。
つまり、保育士の報酬を上げていくには、国や地方自治体からの財政支出はもちろんのこと、保育業界に関わる私達自身が「品格」を高めていくことがとても大切なのです。
でも、「品格」を上げていくにはどうしたらよいでしょうか?
私は仕事柄、数百の保育園の中に入って、その仕事の仕方を見てきました。その経験から言えるのは、残念ながら「品格」を感じられる保育園の方が少ないのが現状です。
例えば、ジャージを履くのは構わないと思います。しかし、そのジャージがヨレヨレだったり、サイズがまったく合っておらずダボダボのまま歩いている保育士を見たらどう感じるでしょうか?
外部の人間が園内の入ってきても、職員の方から明るく元気な「いらっしゃいませ!」という挨拶がある保育園もまだまだ少数派だと思います。
電話のとり方を見ていても電話のマナーがまったくなっていない(というより教えてもらったことがない)と感じるケースも多いです。
園内の先生のことを電話で外部の人と話をするときに「◯◯先生は今いません」など、敬語が使えない保育士さんも少なくないです。
こんな感じで、ハッキリ言って一般企業だとありえない対応が当たり前になっている保育園も珍しくありません。
※かくゆう当社でもまだまだ不足しているところは多く、一つ一つ基本動作として指摘をして教育指導している最中ではあります。
残念ながら、こういう些細な普段のやり取りに、一般企業で働く圧倒的大多数の人たちは「品格」のありなしを感じるのです。
ですでの、保育士の社会的地位が低い。と嘆く前に、自分自身の行動を振り返り本当に「品格」ある仕事ぶりなのか?というのを考えてみるのがよいと思います。