12Mar
慣例とは「以前から行われてきていて、半ば暗黙の了解のように習慣化されているものごと」を指しますが、どの会社組織にも、いわゆる「慣例」というものがあります。
特に保育現場は変化を嫌う傾向が強く、社内・園内を見渡すと「慣例」となっているようなことが山のようにあるのではないでしょうか?
確かに、慣れているやり方で慣例に従って業務を行えば仕事はスムーズにいくことが多いです。それがみんなの共通理解になっているから当然ですね。しかし、一方でその「慣例」によって行われている業務が、結果として顧客や受益者のためになっていないことはままあります。
例えば、保育園内の話で言えば新学期に向けて壁面装飾を頑張って作る。などがあります。でも、実は作っている人に「どうして壁面装飾を作るのですか?」と聞いてみると、「毎年この時期は作っているから」という答えが帰ってくることはありませんか? 実はこういうったケースはとても多いです。
保育園に関わらず、作業・業務には必ず「目的」があり、その「目的」は受益者にとってどういう意味を持つか?ということを考える必要があります。
保育園であれば、壁面を作ること自体が問題なのではなく、受益者(子ども)にとっての目的を考えず、慣例のように行う壁面装飾は不要であると私は思います。
人は生存本能から、変化を恐れるという性質をもっています。これは、太古の昔に弱小哺乳類だった人類の祖先から受け継がれてきているDNAと言われています。もちろん、変えることが良くないものもありますが、多くの場合はそういったものはほとんど存在しません。
むしろ、業務の中には時代に合わせて変えていかなければならないにも関わらず、変化を恐れるあまり硬直化した業務のまま、顧客満足にも作業効率にも寄与しない業務として残っている場合が多いです。
今、自分自身の業務についても、時には立ち止まって、関係者(社内だけでなく関わるステークホルダー)の声に耳を傾けることも必要です。そうして、「慣例」になってしまっている悪習慣を改善し、会社や自分自身をバージョンアップしていくことがこれからの時代は強く求められると思います。