17Apr
会社内限らず、色々な人から私は「提案」を受けることがあります。例えば、業務改革にしてもそうですし、商品提案についてもそうです。
そうした場合、「おぉ…」とビックリするようなクリティカルに刺してくる提案をもらうことも時々ありますが、残念ながらいわゆる「イマイチ」という評価を付けざるえないケースが多いです。
それはなぜか?
多くの場合、その提案は「現状確認」「理解・解釈」「判断」のステップのどこかが欠けている、またはすっ飛ばしています。しかし、結構この手の論理展開(と本人は思っている)ことをやってしまいがちなんですよね。自省も込めてですが…
イマイチな思考から生み出される、イマイチな提案は大きく分けると次の4つに分類されます。
1.解決決め打ちパターン
2.短絡的思考パターン
3.独りよがりパターン
4.ふわふわ思考パターン
一つずつ具体的に説明をしていきましょう。
1.解決決め打ちパターン
現状確認は行われておらず、理解・解釈もなされておらず、判断にいきなり飛びついているパターンです。
物事を「やる前提」の思考で解決策から入り、何が解決されるか? そもそも「何を解決しなければならないのか?」という思考が浅い人がよくこのパターンに陥ります。
例えば、新しいツールや制度が世の中に登場すると、「このツールはなかなか良さそうなので、導入しましょう」という意味不明な提案を持ってきたりします。
2.短絡的思考パターン
これは1の「解決決め打ちパターン」と異なり、現状確認は行われているものの、理解・解釈がなされておらず、判断に一足飛びに飛んでいるパターンです。
解決決め打ちパターンより、現状確認をしている分まだマシなのです。
しかしながら、現状分析・要因分析そしてその理解・解釈がなされていないため、本当にその打ち手で現状確認で見えた「課題」を解決するか怪しいと感じてしまいます。
例えば、顧客の問い合わせが少ないという課題がある場合、その要因は問い合わせフォームにあると決めつけて、問い合わせフォームの改修を提案してくるなどです。本来は、営業プロセス全体の見直しをはかることが先で、問い合わせフォームはそのプロセスの一部分でしかないためです。結果、結果に繋がらないケースが多いです。
3.独りよがりパターン
2の短絡的思考パターンとは異なり、現状確認を行わず、自分の考えをもとに理解・解釈を行い、判断を導き出しているパターンです。
これは、知識・経験が中途半端にある人や、思考が硬直している人に多く出がちで、正直救いがたいところです。
客観的・定量的な根拠が欠落しており、自分の主観によって事実を都合よく解釈するため、判断を大きく誤っているケースが多いです。
また、自分の狭い世界における経験則に紐づけて論理展開するため、あながち間違っていないようにも聞こえるためタチが悪いです。
4.ふわふわ思考パターン
1〜3のすべてと異なり、単純に思いつきかつ脈絡ない提案をするパターンです。
現状確認も行っておらず、理解・解釈もされず、判断も何を言いたいか分からない場合がこれにあたります。
要するに具体的に何を解決すべきか分かっていないけど、なにかしないといけないので、解決するための方策だけを提案してくる。という3と同等にひどいパターンです。
ちなみに、X(旧Twitter)界隈に生息している保育士愚痴アカウントも同様の傾向がとても強いと思っております。
こうした愚痴アカウントは、何かしらのセンセーショナルなニュースが出るたびに、国や政府や制度や施設運営に関してこんなポストを投稿します。
「〜が問題だからこうすれば解決する」
「制度をこうすべきだ」
「国や政府、市町村は何も分かっていないから解決しない」
「施設長が会社が○○だからこのような状況になったのだ」
これらはすべて極めて論拠が弱く、薄っぺらいポストだなと思います。