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柏市・流山市で保育園・病児保育・学童保育・子育て支援分野で圧倒的地域No.1を目指す社長ブログ

この先保育業界は官制倒産劇が起きる

一昨日このような記事が流れて来ました。正直なところ「まぁそのうちこうした記事はどこかで出るだろうなぁ」と思っていましたが、いよいよはじまったか。というのが私の捉え方です。

園児537人定員割れ 那覇市 1、2歳は枠不足

那覇市の市立保育所と私立の認可保育園で、537人の定員割れが生じていることが26日、分かった。定員割れは、昨年同時期より164人減少した。待機児童数も昨年4月の200人から減少する見通し。定員割れは昨年度と同様、新設園などの3~5歳児クラスに集中している。市は今年も3~5歳児の受け入れ枠を0~2歳児に移行する措置を検討している。市こどもみらい課によると、市立保育所と私立の認可保育園など120園の受け入れ可能児童数は9777人で、入所した児童数が9240人だった。
年齢別の空き定員は、0歳児191人、3歳児63人、4歳児256人、5歳児が61人で、母親が育休中の0歳児や保育ニーズが比較的少ない3~5歳児で発生した。1歳児は9人、2歳児は25人が受け入れ枠を上回った。
一方、保育士の不足数は昨年度より21人多い75人で、確保できれば新たに293人の児童の受け入れができるとしている。保育士不足について市は、幼稚園から認定子ども園に移行した施設での採用は含まれていないこと、認可園の新設に保育士の採用が追いついていないこと、離職者が出たことを理由に挙げた。(琉球新報 4/27(金) 10:14配信)

この現象は人口増加率全国トップクラスの流山市でもそう遠くない未来で起きる出来事です。いや、むしろ今年の春の入所状況を見ると、すでにその前兆は起き始めていると感じています。この先「5年〜10年の間で待機児童ってなんですか?」という世界がきっときて、全国各地の自治体内で保育園同士の「園児の奪い合い」の世界が待ってます。ですので、私は今の状況に危機感しか持ってません。市役所の担当課はこの件については、「これからも人口増えるから」とかで、正直言って楽観的すぎると思ってます。

先行して幼稚園ではこの定員割れが全国的に問題になってきています。お隣の柏市さんでは、毎年全体で園児数が百人規模この5年連続で減っているとのこと。でも、1園あたりに直すと10人程度なので、あまり実感がわかないんだと思います。認定こども園へ移行した園は、まだ生き残れるとは思いますが、それ以外の(特に僻地の)幼稚園園は生き残りは相当厳しいと思います。

特徴のない保育園・幼稚園はこれからは生き残れない時代がもうすぐそこまで来ています。行政も「待機児童がいるから作る」という考え方ではなく、「利用者が何を求めるかを実現することができる園を作る」という考えにシフトしていただきたいと思うんですけどね。いかんせん、待機児童をゼロにする。という「それ本当にやる必要ある?」という数値をベースに計画を立ててますので、今の整備計画の建て方は将来に残す「無駄」が多すぎる。

誤解がないように補足しますが、待機児童をゼロにするのが悪いと言っているわけではないのです。本当の意味での待機児童は誰なのか?という入所希望児の事由を確認し「入所調整」を行い「本当の意味での待機児童数」を出す必要があると強く感じています。本当に入所したいのに入所できずに待機児童となっている人がいる一方、育休を延長したいから、すでに定員が埋まっているところに申し込みをしてわざと入所保留を獲得する。ということをしている人、第一希望しか出さずに「入れなければそれはそれでいいや」的な人がいるのも知っています。それを入所調整で入所斡旋してそれでも入らないのであれば、それは「待機児童」ではないです。

その数字をもとに、「未来予測」と「保育行政のビジョン(どうした保育環境を行政として作るように事業者を誘導するか? 多様な保育のあり方をどのように実現するか?)」を持って「保育所を整備」をするのであればよいのですが、他の部署が作った数字だけで、その数字合わせをするための「ハコ」を作る。という姿勢が、ここ最近目立ちます。自分たちが事業者に多額の負債を抱えさせ事業をやらせている。という意識をもう少し市役所側も持ってもらいたいと思います。本気で。

そうしないと、そのうち保育業界は管制倒産劇が起きますよ、きっと。そして、そのツケを払わされるのは自分たちの子どもの世代です。

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