3Apr
私は超就職氷河期世代で、多くの苦しんで今まで生きてきている同世代を知っています。
統計によると、就職氷河期世代のうち今なお現在約40万人以上が正規雇用を望みながらも、派遣などを非正規職員で働いているとも言われています。
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/shushoku_hyogaki_shien/suishin_platform/dai5/siryou1-1.pdf
今、振り返ると当時の就職活動は本当に悲惨でした。
私自身、手書きのエントリーシートを毎晩必死に書き、100社近くエントリーするものの、一次面接にさえ呼んでもらえず本当に心が折れそうになったことを今でも覚えています。
某緑色の都銀には、リクルーターがわざと20分近く待ち合わせ時間に遅刻してきました。その時、そのリクルーターは物陰に隠れて私がどう動くかを観察していたそうです。喫茶店に連れて行かれて、最初の一言が「帰らなかったね、ひとまずは合格」というセリフを今でも覚えています。(余談ですが、その嫌な記憶から、個人法人いずれもその法人グループを利用することを今でもやめています)
同じゼミ生の女子などはもっと悲惨でした。
資料請求をしても送ってすらきてもらえない。結局、そのままやむを得ず大学院に進む選択をした同期もいました。
私は幸い複数社から内定をもらうことができ、その1社に入社をすることができましたが、あのときを思い出すと今でも胃がキリキリ痛みます。就職活動の結果は、実力や努力の側面もあったかもしれませんが、運の要素が多分にあったと思っています。
そして、我々世代にはその運に一生を左右された人がこれだけいるということは、本来は国をあげて対策をすべきところだったのかもしれません。新卒一括採用という慣例も見直すいいタイミングだったかもしれないのに、経済界もそこに手を入れようとしませんでした。
その後、景気が上向きになり雇用状況も改善。社会的にも第二新卒という単語ができ再チャレンジするようになりましたが、そのチャンスすらなく非正規職員で延々と時間を過ごすことしかできなかった就職氷河期世代にとっては、「元正社員の若手 VS 非正規社員の30〜40代」という構図でしかなく、仮に巡ってくるチャンスも針の穴を通すような細く狭いものがほとんどでした。
そうして、社会の中で就職氷河期世代は待遇・所得の面で固定化されてしまいました。
私達、就職氷河期世代は政治からも社会からも見捨てられたのです。
ですので、私はもう政治や社会には何一つ期待をしていません。
自分自身で道を切り拓く、その力をつけさせてくれた時代には感謝をしつつも、釈然としない気持ちで今もいるのもまた事実です。