6Apr
今日は、ちょっとスパイシーではあるが、当たり前のことを書こうと思います。
日本全体を見ると、人材が固定化することなく流動化している状態は、国全体のリソース配分で見ると当然のことです。そういう意味では、昭和を支えた「年功序列」型雇用の崩壊は、時代の流れとして至極最もであり、この流れは今後も加速していくでしょう。
そして、これは企業においても当てはまります。
環境に適応するために経営方針を変更する、新しい事業に取り掛かる、収益性が低くなった事業から撤退する。etc
企業には時代の変化に合わせて変化し続けることが求められています。そのため、企業においては一定のヒトの新陳代謝は必然であり、そこからは逃れることはできないのです。
企業の変化に対して、そこで働く個人が「このままだとマズイ、自分を企業に合わせて成長させよう。変化させよう」という意識を持つことができれば、その個人は企業に残ることができます。しかし、「私には無理」「ちょっと違う」と思えば、辞めるという選択肢しかなくなります。
「違う」「無理」と感じる人がいることは自然なことであり、企業にとっても個人にとっても、サヨナラをすることが互いにとって幸せなことです。
組織の2:6:2の下の2の扱いを間違えない
2:6:2の法則というものがあります。あらゆる集団において、パフォーマンスやビジョンへの共感性が良い人が2割、中くらいの人が6割、悪い人が2割の割合で存在するという経験則です。
この数年間、当社においてはいい意味で新陳代謝が急激に進みました。正直、新陳代謝が進んでいる時期はとても辛いと感じましたが、おかげでこの下の2の扱いについて学んだことがあります。
それは「下の2の扱いを間違えない」「下の2の影響力が真ん中の6に及ばないようにしないといけない」ということです。
下の2に属する人達は、他責思考が強く、共通の敵(他の社員や会社や上司など)を作ることでコミュニティを構築しようとする傾向が強いと感じています。
そのため、影響力について気を付けていないと真ん中の6を汚染し下に引っ張ってしまう。最終的に本当は残ってもらいたい層にも関わらず、ここの層で離職が続出し始めると目も当てられません。
だからこそ、経営者が気をつけるべきは上の2だけでなく真ん中の6に対する対応だと気付かされました。
下の2は居心地が悪くなると出ていく
下の2はどちらかというと、自分ひとりで動くことが苦手でつるむ傾向が強いです。なぜなら、他責思考の人が多いからです。
そのため、前述した通り下の2の中で連帯するだけでなく、意識するしないに関わらず真ん中の6に食指を伸ばします。ここを防がないといけません。
この影響力を小さくするために必要なのが、社内風土です。
そのためには、採用する社員として重視すべきポイントが「人として素直」であることだと気付かされました。
会社や上司の方針・指示に対して、斜に構えることなく一旦受け止めてみる素直さ
過去の経験にしがみつくことなく、新しい環境でまずは学ぼうとする素直さ
自分の感情を人に押し付けず、相手を尊重しようとする素直さ
そうした「素直さ」こそが、社内風土の醸成において極めて重要だと気付かされました。そして、下の2に属する人は、同調してくれる人がいなくなると居心地が良くなくなり、自然と会社を去っていきます。
この3年間の新陳代謝と人材採用を通して学んだことです。
結果、現在は下の2に属していた人は居心地が悪くなり会社を去り、今はとても前向きなコミュニケーションが取れる仲間が社員として加わってくれています。
社内の人間関係が悪い。というときは、往々にしてこの下の2に属する人が、公私ともに悪影響を撒き散らしている可能性が高いため、まずはここに手を付けることが必要です。