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経営者の朝令暮改は当たり前です

私自身、会社勤めをしていたときに不満を感じていたことがあります。それは「なんで、会社の経営陣や上司はコロコロ言うことを変えるのだろう?」ということです。その都度「言ってたことと違う」「一貫性がない」「朝令暮改だ」などと批判もしていたものです。でも、いざ自分で会社を経営し始めると、自分の考えがコロコロ変わることが当たり前になってきました。ここ数年、こうした経営者と現場で働く人との考え方の違いについて思うところが多く、一度私の考えを整理しておこうと思います。(多分、職員もこのブログを見ているらしいので、読んでくれるといいなぁ。)

 

最終的に正しいと「信じる」判断をすることが経営者の仕事

もちろん、部下として朝令暮改をされてしまうと、混乱をするから困るということは多々あることは重々承知しています。しかし、一方で過去に下した誤った判断に従って会社全体を誤った方向に導く(または進むのを放置する)ことは、経営者の役割を放棄することと同義です。会社を取り巻く環境や社内の状況は刻一刻と変わっており、それは過去のどの時代よりも早い速度で動いています。ですので、あるタイミングで私が下した決断は、その「時点」においては最適解と信じていても、時間の経過とともに様々な諸条件が変化し、最適解でない場合もあります。下手すると会社全体にマイナスに働く可能性もあることだって多々あります。ゆえに、情報や環境の変化に応じて、一度決断した内容でも柔軟に変更していくことが求められていますし、それをできるのは経営者をおいて他にはいません。

一度下した決断を守り続けることより、その決断を変えてでも新たな決断を下す。というのが経営者の責任であると私は考えます。

もちろん変えてはならない決断もあり、それは突き詰めると「理念」だったり「行動原理」という会社のDNAに行きつくものです。これは変えてはならないですし、私自身もここはブレたことはないです。ただ、逆説的ではありますが、そこさえ変わらなければ、コロコロ変えても私はよいと思っていますし、職員にはそこに良い意味で「慣れて」もらいたいと思っています。(だいぶん最近諦め半分で慣れてきたところはあるような気はしますが)

 

経営者と従業員では、「情報量」と「視点」が大きく違う

これは、良いか悪いかや優劣という議論ではなく、「立場の違い」です。

私は自分の会社のことを会社の中の誰よりも考えている自信がありますし、事実起きている間はほぼ全ての時間(場合には夢にみるくらい)会社のことを考え続けています。なので私の頭の中では色々なパターンの会社運営をシミュレーションしており、今ある会社のあり様はそのシミュレーションの分岐を通ってきたにすぎません。

そして並行して「今、世の中の流れはどうだろうか?」「このまま進むことによるリスクはないだろうか?」「会社の中で起きている様々な課題点に対して、どのように取り組むべきか」など会社の内部・外部の情報をもとに予測を立てていきます。その中で、経営者の耳には会社全体の情報が上がってくるだけでなく、従業員が知らない情報や環境の変化、もっと言うなら従業員には伝えるべきではない情報なども数多く入ってきます。

会社経営者はこうした自分を取り巻く環境・情報を総合的に判断しつつ日々過ごす中で自分の頭の中で様々なシミュレーションや仮説検証やTry&Errorを行なっています。それは決して都度都度口に出して従業員に伝えるものではないですし、その時間を取ることはある程度の規模になると困難です。

一方、従業員の立場からみると、経営者との情報接触は「自分の担当している業務」を中心に行われることになり、どうしても経営者に比べて見えている範囲や知っている情報量に大きな差が生まれます。さらに、従業員は経営者ほど24時間365日会社のことを考え続けられる人は稀であり(いなくはないですが、よほど会社を信奉しているかでないとここまではいかないと思います)日々の思考の中に占める会社のシミュレーションや仮説検証なども少なくならざるを得ません。

 

大事なことなので何度も言いますが、決して経営者と同じように考え続けろ。ということを言いたいのではありません。経営者が一番会社のことを考えるのは当たり前で、その真似をすることは無理だと私は思っています。ただ、そうした背景があり、意思決定を行うまでのプロセスがある以上、経営者が下した「結論」が唐突に思え、前回まで言っていたこととの矛盾を感じることがままあるということもやむを得ないということは理解しておいて欲しいのです。

 

 

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