30Jul
よく、「社長は孤独である」といわれます。
経営者として、会社で生じるモノゴトのすべてに対して責任を一身に背負わないといけませんし、社内には経営者と同じレベルで相談に乗ってくれる人がいることは極めて稀です。創業当時については、会社員のときの環境の違いなどもあり、その「孤独感」が半端ないと覚悟はしておいた方がよいと思います。
会社員には、一緒にはたらく同僚や先輩・後輩たちがいることが多いです。何か困ったことがあっても、聞くことができる環境にあります。(快く教えてくれる環境かどうかは別として、聞く相手がいるということに変わりはありません。)でも、一人で起業をした社長はそういった人が周りにはいません。事業計画の作り方、金融機関との話、お客様向けのチラシの作成、Webや名刺のデザインetc 多くの仕事が初めてであるにも関わらず、基本的にすべてのことは自分でやらないといけません。
そして、事業が成長に乗ってきて社員を雇うことができるようになっても、その環境は基本的に変わりません。
なぜなら、社員はあくまで社員であって、社長が何をするか決定をした中で動こうと思っている人がほとんどだからです。
そもそもの視座と視点・視野のすべてが社長とは異なります。ですので、社長は自分の置かれた環境・状況・心理状況などを社員に相談をしたくてもできませんし、しない場合がほとんどです。また、仮に相談ができたとしても、それを理解してもらうことはできません。
では、社外の同じ境遇の人である人として「他社の社長」はどうでしょうか? 確かに「社長」という立場は同じですので、社長の思考や悩みなどは社員よりは理解度が高いでしょう。しかし、その会社には会社の歴史があり文化があり、その社長が創り上げてきた考えがあります。ですので、理解はしてもらっても、本当の意味で「共感」の域に達する人は少ないのが現実です。
つまり、社長はどの段階になっても基本的には「孤独」なのです。
私自身は大分慣れたつもりではありますが、時々とてつもなく「孤独感」を感じることがあります。これは社長病の一つであると分かっていても、辛いときは辛いですね。なので、社長をしている人は何かしらの「信じるもの」にすがりつきたくなるのではないかと思います。