病児保育&認可保育所 圧倒的♥地域No.1の子育て事業者を目指す株式会社マザープラネット代表 藪本敦弘(Yabumoto Atsuhiro) Official Web Site|社長ブログ

menu

柏市・流山市で保育園・病児保育・学童保育・子育て支援分野で圧倒的地域No.1を目指す社長ブログ

流山市や柏市の保育士処遇特別加算は生活の固定費に充ててはいけません!

私個人は悪制度そのものだと思っていますが、現在流山市や柏市を含め各自治体から保育士さんがその自治体の保育園で勤務したら、自治体の特別処遇改善加算としてそこそこの金額が保育士さんに支給されています。

流山市・柏市の双方で正規職員の保育士には、通常の給与に40,000〜43,000円が加算されますし、非正規でも一定の条件をクリアすれば20,000円前後が加算されるようになっています。仕事の能力にかかわらず月給の1/5〜1/6近くのお金が固定的に支給される制度に、私自身はイマイチ納得感はありませんが制度で決められている以上、支給をせざるをえません。

まぁ、それ自体は国全体をあげての「保育士の処遇改善」という一時期ムーブメントのようなものが起きた中で作られた施策なので、是非はともかくよいとは思います。ただ、実はこの制度は保育士さん側からみてもとても注意が必要です。

 

実はこの制度「いつ減額されたり、そもそも無くなるか毎年の年度が始まるまで分からない」という側面があります。

 

通常の給与は、園児一人あたりの公定単価に在園児数などで足し上げた、いわゆる「運営費」の中から、法人が給与規定等に基づき支給するので、「なくなる」ということはりません。

しかし、これらの「特別加算」系のものは、毎年毎年の事業として実施されるため、極論をいうと今年はあったけど来年度はない。ということができます。

ついでに言えば、特に流山市はすべて自分たちの予算でやっているような顔で宣伝してますが、自分たちのお財布でこれをやっているわけではなく、あくまで国や県が設定して自治体に支給する金額に雀の涙程度の金額を乗せているだけです。(柏市は中核都市なので独自予算です)そして、もし国や県がこの事業を廃止したら、同じ金額を市の財政から拠出してまでやり続ける気概はないと私は思っています。

なので、国の制度がなくなったら基本的にはこれらの特別加算制度はなくなる。と覚悟しておく方が精神衛生上よいのです。

 

つまり、いつなくなるか分からない手当です。
そんな手当を「生活費」の中で、特に「家賃」や「ローンの支払」などの固定的な支出としてアテにしていると、制度がなくなることによって生活設計が破綻する可能性がある。ということです。

共働きのご家庭ははともかく、特に若い単身者の収入にとってこの特別手当は割合が多すぎます。
3月までの給与から4月の給与で43,000円が下がります。と言われたときに、冷や汗が出る人もいるのではないでしょうか?

 

実は、この制度設計は国や厚生労働省などの狡猾なやり口だなぁとを感心してみています。

保育士の処遇改善については一時期ムーブメントのようになりました。「保育園落ちた、日本◯ネ」と同じ時期ですね。
保育士の処遇については公定単価が上がらないことには、簡単に運営法人としても上げたくても上げられないのです。

では、公定単価をあげればよかったのですが、そうするとムーブメントが落ち着いたときに「なくす」ということが難しくなる。であれば、公定単価とは別の事業にしてしまえばいい。それでほとぼりが冷めたあたりで、そっと無くしてしまえばいいだろう。そう役人たちが話をしたことは間違いありません。

つまり、公定単価に加算することで、法人を通して一度支給をする「運営費」にこうした予算を含めてしまうと、公定単価の改訂などの手続きが必要になり、状況が変わったとしても元に戻すことがなかなか難しいのです。

しかし、単体事業としてやっておけば「保育士不足も解消してきたし、そろそろやめるか」と言って急にその事業そのものをやめることで、歳費削減を行うことができます。

事実、待機児童問題もおおよその目処が見えてきており、保育所の開所スピードも落ちてきている。むしろ、統廃合に向かうなかでこの先は「保育士余り」の時代が必ず到来します。

そうした中、わざわざ財源をつけて保育士になってもらう。保育士を確保し続ける。というモチベーションは国や厚生労働省側にはあまり生まれないと予想しています。だってその時にはもう保育士が余っているんですから。
※ただ、ドラスティックに削減してしまうと、世論の反発があるので実際はマイルドに削っていくとは思います。

 

なので、こうした市町村からの処遇改善に関する特別手当が出ているみなさん。
いつなくなっても、減額されても生活設計が崩れないように、貯金や投資に回しておくか、せめて変動費(いつでも削減できるもの)にしておきましょう。間違っても、先に書いたような「ローンの支払」や「家賃」などのアテにすることがないように注意しましょうね。

関連記事

NEW POSTS

Twitter

Instagram

[jr_instagram id=”1″]

CALENDAR

2022年2月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728