11Apr
ことしの4月に流山市では7園の新規認可保育所と1箇所の小規模保育事業がOPENしました。そのおかげで、おそらく今年も4月度の待機児童数は2年連続ゼロとなるでしょう。
※特定のところを希望している入所保留児は待機児童とカウントしません。
そんな中、我らが流山市の市内認可保育所の5月入園の空き状況がこちらです。
どこを見てもガラガラですね(苦笑
今年OPENした新園などは、私が経営者だったら冷や汗モノです。
逆説的ではありますが、裏を返せば「急いで保活して入園させなくても大丈夫」と考えられるほど、受け皿が充実してきた証ではありますが。
経営者の立場からすると、0歳・1歳・2歳の入園充足率がここまで下がるのは、経営上とても厳しいです。幸い当社は充足率としては外の保育園に比べても高い方だと思いますので、まだ大丈夫ですが来年以降もとても心配になってきてしまいます。
そんな中、今年の特徴としては「0歳児」クラスの充足率が各園ともに大きく下がっているということ。正直、当社の保育園でも0歳児が埋まっていないところもあります。(小規模保育事業は2園ともまだ空きがあります)
これは、保護者側の2つの意識が働いているからと私は推測しています。
1つ目は「無理に0歳児から預けなくてもよい環境が整った」ということ
保護者は保育園の空き状況にとても敏感です。そのため、これだけガバガバに空きがある状態であれば「無理に育休を切り上げて0歳児の早い段階から預けなくても、いつでも預けられるよね」と考える保護者が出てもおかしくありません。
誤解がないように言うと、家庭における保護者との愛着関係を作るという点で、それ自体は子どものことを考えるととてもポジティブだと思っています。
2つ目は「新型コロナによる預け控え」
先日まで猛威を奮っていた(今もまだ残ってますが)オミクロン株による、市内の保育園ほぼすべてで臨時休園をやらざるを得なくなたことを保護者たちはみています。
保育園はどうしても、子ども同士が密に接触する生活の場であり、感染防止の観点から「無理して預けるのはちょっと控えよう」と考える保護者が増えてもおかしくありません。
一昨年から「保育所は余るので整備はそこまで要らないのではないか?」と子ども子育て会議でも発言してきていますが、市の方針としては一環として「まだまだ保育所は足りない」の一点張り。
その背景には市長の「女性労働力率はもっと上がるはず=もっと保育園の需要は上がるはず」という謎理論です。そりゃ、市税のために転居を促したい人たちをDEWKS・DINKSと位置づけているからそうなんでしょうが、肌感覚として転居してくる人でもそういう人は予想していたより意外と少ない割合ですよ、市長?
※ちなみに、隣の柏の葉キャンパスエリアではその傾向をビンビン感じます。
そうした謎理論を根拠に作り続けてしまった流山の保育園は、これから事業者の淘汰が間違いなく始まります。
もう、流山市には新しい保育園は不要だと私は考えています。
時代は保育事業者の淘汰の時期に入ってきています。
経営視点で今後を考えると、保育園の「らしさ」を明確に打ち出していく。そして、職員がそれを理解し実践する。
それが、保護者にその「保育園らしさ」を選んでもらい、家庭や地域を巻き込んでいく、という意識が経営側には必要不可欠な考え方になるはずです。